活動概要
具体的な活動
- 課題定義と対象ユースケース検討
- 課題解決のためのソリューションアーキテクチャ/要素技術の整備
- 課題解決/社会実装を目的とした実証実験(PoC)実施
- システム連携方式の検討、仕様の国際標準化活動
- 人脈/ネットワーク形成(研究会、発表会、相談会)
本活動は令和3年度ルール形成を用いた省エネルギー加速型市場形成促進事業費補助金(注)の活動です。
(注)フォーラム標準の構築活動を行う事業に対して支援を行う経済産業省の補助金事業
活動内容
活動はWG(Working Group)単位で行っています。
各WGで行っている内容をご紹介します。
製造WG/部品調達調整の検討
調整例:サーバを製造する工場Aが納期の前倒し依頼を受けた。
台数の多い大型商談なので、何としても調整したい。
▶︎AIが追加部品調達の調整や生産計画の変更・調整を自動的に行います。
物流WG/空輸枠調整の検討
調整例:荷主が荷送要求をする際に、複数のフォワーダーに相見積もりを行い、
各フォワーダーはエアラインの確保済のスペースへの割り当てについて、
スポット枠の確保、他の荷主への納期遅延検討依頼などを行う。
▶︎AIがフォワーダーの役割を行います。
物流WG/共同配送の検討
調整例:物流サービス会社が計画済の共同配送に対して、新たな追加依頼が来て、
容量の大きな新たなトラックを確保し、経路を修正し、
その経路に応じた到着時間のバース予約調整を行う。
▶︎物流サービス会社でAIが個々の調整を行います。
共通WG/自動交渉標準プロトコルの検討
- 現在はメール・電話・FAXなどで実施されている交渉に関して、標準プロトコルを国連の標準化団体(UN/CEFACT)にSIPSと提案し、承認される。
ーUN/CEFACTのポータルページ:
https://unece.org/
ーSIPSのポータルページ:
http://www.caos-a.co.jp/SIPS/index.html
ーE-Negotiationのポータルページ:
https://uncefact.unece.org/display/uncefactpublic/E+Negotiation - 当該標準を用いることで、特定ベンダが作ったシステム内だけでなく独立に開発されたシステム間での交渉も可能になる。
- 交渉を実施するのは、人・RPA・AIでも対応可能。
- 標準プロトコルで交渉を行うAIを活用することで、業務効率の大幅改善につながる。
標準プロトコルの適用
適用対象(スコープ)
- 主に製造業や物流業などでの調整業務におけるやりとり、メッセージに適用
- 具体的には納期、数量、価格などの調整に標準プロトコルを適用
適用手順(Application flow abstract)
- 標準プロトコルを適用する業務を選定
- 当該業務フローのメッセージを標準プロトコルで定義
標準プロトコル適用方法の詳細については、以下のドキュメントをご参照ください
- BRS (Business Requirement Specification):
標準プロトコルの適用範囲、処理手順などの要件を記載 - Implementation Guide
標準プロトコルの実装に関するガイドラインを記載
共通WG/
IIC(Industry IoT Consortium)活動
●IIC(Industry IoT Consortium)とは
- ベンダー中立的な立場で産業IoTの推進活動を行っている国際業界団体
- WEF(国際経済フォーラム)やIndustrie 4.0などと協力関係を持つなど、プレゼンスが高い
ーIICのポータルページ:
https://www.iiconsortium.org/
●活動状況
- Negotiation Automation Platform Testbed を提案し採択(2019/08)
- 四半期会合や展示会で、進捗報告とプロモーションを継続実施中
- データ交換を扱う技術部会への参加
(Distributed Data Interoperability Management)
共通WG/ANAC SCMリーグの
開催
- 2019年から Automated Negotiation Agent Competition で、交渉技術を競うSCMリーグを年次開催
- 出場者は製造業者の交渉AIを提出。仮想経済空間内で、AI同士で交渉による部材/製品の売買、それらを用いた自社工場での製造計画立案を行い、一定期間後に最大利益を獲得したAIが勝者
- 参加チームは8チーム(2019年)→22チーム(2020年)→51チーム(2021年)→76チーム(2022年)と年々増加
当該リーグのポータルページ https://scml.cs.brown.edu/